地元自治会の役員の1年間が終わった。
”ついの住処”に選んだ土地ゆえに、地元への奉仕は、私に課せられた最後のご奉公と心得、
私なりに誠心誠意つくしてきた。
そんなこんなで、葦笛とは疎遠になっていた。
それに最近、耳鳴りが気になり出して。
耳元で、エゾハルゼミが、いつも鳴いている。
高い周波数が聞きづらく、とりわけ葦笛、コカリナ、篠笛、篳篥の高い音はつらい。
「年だから…」 「しかたがない」 「多少はだれでも」
医師のことばが冷たく響く。
気持ちは若いのだが、からだは着実に年を重ねているようだ。
逆らえない現実がくやしい。
他人の音を聞きながら音を合わせるアンサンブルは、辛いものがある。
ひとりひそかにならまだまだ音楽を楽しめそう。
このまま疎遠がつづかないように、縁の切れ目にならないように…。
さりとて、どのような努力をすれば、よいのだろうか。